キョウキョウ NOVEL's

キョウキョウ著によるオリジナル小説を公開しています。

第08話 会議を始めます

 クラン同士での会議が始まる前から、室内の雰囲気は最悪と言っていい状況だった。突っ掛かってきた、他のクランマスターを挑発して黙らせたレオノール。その後、黙りこくった2人と同じ様な行動をとるように皆は黙って、室内が静まり返っていた。

  その場には他にもクランマスター達や、サブメンバー達が居たけれど、レオノール達の争いには不介入というスタンスを取っていた。

 傍から様子を眺めるだけで、争い合うのを面白そうと眺める者、鬱陶しそう迷惑だという感じで表情を不快げに眉をひそめたりする者、更にはレオノールを睨んで口には出さないが女の方が悪いと思っていそうな者も居たりする。

 多分、最近好調な戦乙女クランに対する嫉妬も有るのだろう、レオノールに批判的な目を向ける人は居るが、フレーダーマウスとドラゴンバスターのクランマスター2人には、そんな目を向ける人は居ないようだった。ただ、単純に面白がって見ている者たちが多かったが。

「いや、申し訳ない、遅れてしまいました」

 すっかり静かになった会議室に、中年の男が頭を下げて謝りながら入室してきた。今回のクラン会合を開くように要請してきた人であり、見た目は自信無さそうに腰を低くしている。けれども、国の中心である王城で働いている結構地位の高い役職に就いた偉い人だったはず。詳しくは知らないが。

「では、早速会議を始めさせてもらいます」

 中年男性は落ち着き無くおどおどした態度だったが、部屋の中に居るクランマスターの視線に晒されながらも会議の進行役を務めて、話を進め始めた。

「皆さんもご存知の通り、最近この国ではモンスターの異常な変化、突然変異が多発しております」

 確かに最近、受ける依頼の中に突然変異したモンスターの討伐が多くなったような気がしていた。なるほど、それに関する話かと議題に挙がった内容を聞いて僕は納得する。

「王国でも問題視されていて、冒険者の皆様にはぜひ解決の手伝いをお願いをしたく、皆様に集まってもらいました」

 モンスター突然変異は王国でも問題だとみなされている、そしてクランに手伝いをお願いしてきたということは、かなり切迫した、対処に急を要する事態らしい。

 王国から直々の依頼というわけだから、解決の為に動いて貢献できたらクランの名を上げるチャンスでもある。

「モンスターの突然変異についての問題、私のクランにお任せ下さい」
「同じく、私も解決する為にお手伝いします」

 そんな絶好のチャンスは自分たちに任せろと自信満々に声を上げたのは、先程レオノールに突っ掛かっていたドラゴンバスター、フレーダーマウスのクランマスターである2人だった。さっきからあの2人は仲が良いな、という感想を持った。

 

 

<< 前へ  次へ >>     目次

【スポンサーリンク】