キョウキョウ NOVEL's

キョウキョウ著によるオリジナル小説を公開しています。

第21話 成長促進

 今回の遠出の目的は、まず冒険者としてレオンは活動できるという証を得るために魔物を狩るという事が目的の1つ。ただ、その目的はサナを助けに入って5匹のアサシンウルフを倒して死体を手に入れるたという実績を既に手に入れているので、目的は果たさたと言える。

 それから、もう一つの目的があった。の仲間となったルーが今後の戦力として鍛えるため、そしてケイも能力を発揮できるように鍛える事。今はコチラの目的をメインとして、レオンは動いていた。

 そんな目的のある遠出に、レオンが魔物に追われている所を助けに入った少女であるサナが加わっていた。彼女はパーティーの一員としてではなく、同行者として一緒になったサナという少女。

 彼女は、つい先程まで別のパーティーの一員であったが、突然そのパーティーから追放されて森のなかに放置されるという仕打ちを受けた後だった。

 そんな彼女は回復役としての僧侶らしいと話を聞いたレオンは、彼女も自分たちのパーティーに加わってもらえないかどうか考えていたが、ケイに止められて強引には言い寄れない。

 そんな感じの4人が森のなかに入っていって、魔物と戦う実践の訓練を行っていた。

「ルー、動きに集中して相手からの攻撃には当たらないように気をつけながら、こちらから攻撃を行うように」
「はい」

 レオンの指示に従いながら、ルーは魔物と戦う。森に入る前に与えられた弓を引いて、魔物に狙いを定めていた。

 ルーが今戦っているのは、トードスツールという名の魔物。見た目はキノコのような形をしていて、動きは鈍くて対処しやすいが全身に毒の成分が含まれている体液を分泌しているので、触ると危険ではあった。だから、基本的な倒し方として遠距離から一撃を加えるという方法が主流であった。そして、弓を装備しているルーが初めての戦いに選ばれたのであった。

「申し訳ありません、外してしまいました」
「うん、大丈夫。今の感じで惜しかったから、もう一回狙ってみて」

 ルーは攻撃を外してしまった事に酷く落ち込んで、レオンに謝った。だがレオンの方は特に気にしておらず、むしろ初めて放った弓矢が当たりそうなほど惜しかった事を指摘して、次は当たるだろうともう一度ルーに撃ってみせるように言った。

 そして、レオンもルーも黙ったままトードスツールを見つめている。今は彼女の邪魔になるかも知れないから、アドバイスは後々にけれど、今のままで指を離せば当たることを確信したレオン。

 ルーは視線の先に居る魔物に狙いを定めた後に息を止めて、スッと指を離した。森に生い茂る木々の間を飛び抜けて、トードスツールの傘の部分に命中する。弓は、そのまま勢いよくトードスツールの体に刺さって、その一撃が致命傷となり絶命した。ルーが初めて仕留めた魔物となった。

「よくやった、上手く当たっているな」
「はい、良かったです」

 まだまだ成長の余地は沢山あるけれど、ルーでも成長していけそうな才能を見出すことが出来た。


***


 それから、レオンを先頭にして森の中を散策していき魔物と遭遇したらレオンとケイの2人が前線となって戦い、レオンから指示された瞬間にルーは弓矢を放つ。時々ケイは魔物からの攻撃を受けてケガを負ったらサナが回復して治す、というルーチンが出来上がった。

 そして夕方までの時間、繰り返し戦っていればそれだけでルーとケイの能力が目に見えて高まったと分かるぐらいに成長を遂げていた。

 ルーは、元から高かった筋力は更にパワーアップしていた。そして、少なめだったスタミナも多少は鍛えられて、行きの時は息を乱すほどにバテていたのに、街へと戻る道中ではバテることは無くなっていた。

 ケイはケガを何度も負うほどに多少無茶をして戦った結果、今朝と比べると大幅に能力がアップしていた。まず、俊敏性が高まっていって今日の終わり頃には魔物の攻撃を受けることが少なくなっていた。それから、体の丈夫さも上がっているのか攻撃を食らっても大丈夫な頻度が増えていた。

 そして同行者として付いてきていたサナは戦いには加わらなかったが、ケイ専用の回復役として務めていた。攻撃を受けて傷ついて帰ってきたケイを、回復魔法で癒やす。それを繰り返していく内に、自覚できるぐらいに回復魔法を上達している事が分かるぐらいに成長していて驚いていた。

 レオンは、3人の成長に比べると微々たるものだけれど成長はしていた。能力が満遍なく、少しずつ上がったいる。

 そんなふうにして、成果を沢山得たレオン達は初日の遠征を終えるのだった。

 

 

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