08.気絶からの目覚め

「起きて下さい、ユウト」
前回と同じように起こされる俺。

「っと、おはよう。マリア」
身体を起こし、眠気を一気に冴えさせる。

「おはようございます、ユウト」
「ところで、昨日はどうなったんだ?あ、いや、今朝の出来事か?」

マリアは、俺の言葉に一度頷くと言う。
「今朝の出来事です。ダリヤ様の空間跳びに耐えられなかったのか、
ユウトはあの後気絶してしまって」

「空間跳び…」
と呟くとマリアの居る方とは逆の方向に彼女は居た。
いきなりしゃべりだし、ビックリする。

「そうじゃ、あの時は急いでいたから説明できずにすまんかったのう。
まさか、あんなに耐性が無いとは」

耐性?上下左右がわからなくなり、意識がぼやけてしまってしまった事だろうか。

「それで、ココは?」
「ワシの城じゃ」

「城ぉ?」
確かに、このベッドの上から見える内装はかなりしっかりしている。
真白な壁に、じゅうたんがしっかりと敷いてあり、
ベッドもスプリングが効いていて、シーツも綺麗だとかなり良いものだと分かる。
窓は無いので、外の様子はよく見えない。
しかし、言っては悪いが、マリアの家に比べると何倍も綺麗だった。
そんな一室を俺を寝かせるために使っているのなら、
他の部屋もさぞ、きれいな造りになっているだろうと想像する。


「それで、なんで、そのダリアの城なんかに居るんだ?」
「お主、ワシのことは、偉大なる魔法使いダリヤ様と呼べ」

なんとなく気に食わないが、ダリヤ様と呼ぶことに。
「…それで、ダリヤ、様の城になんで俺とマリヤが?」

二人が説明してくれる。
「ふふん、お主はついでじゃ。目的はマリアのみ」
「以前から、お城の方に来るようには誘われてはいたのですが、
あのレンガの家に、未練があって今まで来ることが無かったんです。
それが今朝…」
「あのワワラルズの村の者が、とうとうマリアを害そうとしておったのを、ワシが知ってのう」

そういうこともあるものかと思いつつ、次に気になったのは、
「マリアを連れてきた理由は?」

「マリアには、特別な魔法の素質があってのう」
「魔法の素質?」
「そうじゃ、マリアの持つ、魔力。
その魔力の純度が凄まじく良くてのう。
この魔力の制御を鍛えれば、かなりの魔法使いになるじゃろう」

「そういうわけで、私はダリヤ様に魔法を教えてもらうべく、
このダリヤ様のお城へと来ました」

魔法、昨日の朝見たものや、今日の朝に見た物のことだろうか。

「それよりも、昼食ができているので、食べましょう」
「そうじゃったそうじゃった、今朝のマリアの朝食は大変美味じゃった、
お昼も期待できそうじゃ」

俺は、ベッドから身体を出して、二人の歩く後を付いていく事になった。

 

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