05.1週間が経つ

あの後、腹ペコだった俺は、マリアに食事を作ってもらい食べた。
マリアに頼りっきりになってしまい、非常に申し訳なかった。

マリアの料理はとっても上手く、その時食べた肉は今までに、
食べた中で一番うまかったと言えるぐらいに素晴らしかった。。

夜は余っている部屋があると、1部屋を使わせてもらうことになった。
その時に、マリアが一人で暮らしているということを本人の口から聞いた。
詳しい内容までは、さすがに聞けなかったが、
とにかく一人暮らしだということは聞いた。

翌朝、朝食も作ってもらって、恐縮していると早速仕事をお願いされる。
もちろんと即答で、彼女と一緒に畑へと出る。

まずはじめにしたことは、麦畑の収穫からだった。
初めての作業だったので、マリアに一から教えてもらい作業する。
マリア一人で管理している畑らしくて、
そんなに広くないので収穫も1日ですぐに終わった。

「ユウトが手伝ってくれたおかげで、早く収穫が終わりました」
つきっきりで、教えてもらっていたから、
むしろ作業効率が落ちたんじゃないかと心配していたが、
ココロの動きを見ると嘘を付いているようには見えなかったので、
安心した。

それから、狩りの仕方も教わったが、
こっちは才能がないのか弓を打つことも出来ずに、
獲物を仕留める以前の問題だった。
「これは、少しユウトには難しいみたいです」

それから俺の担当は、畑を耕すことになった。
マリアは、管理しきれない畑を持て余していたので、
その畑を新しく耕して欲しいのだそうだ。

できる事もないので、畑を耕し日がな一日を過ごす。
マリアは、毎日狩りへと出かけるので、会うのは朝と夜だけになった。

狩りの能力が自分にないことを非常に悔やむ。
なるべくなら、マリアと一緒に行動したいがそうもいかなくなった。

しかし、朝と夜の食事の時はいつも一緒で、色々なことを話した。
例えば年齢の話。
マリアは、19歳の少女らしかった。大人びているので、
20歳は超えていると思っていたが、外れていたようだった。
逆に俺が、27歳だと教えると、彼女はびっくりして言った。
「ずるいです」

例えば、税金の話。
もうすぐ、1年に1度の税金を払わなければならず、
準備が大変だということ。
その話を聞くと俺は、そんな大事な時期に厄介になっている事に、
どうしても申し訳なくなり謝る。
彼女はびっくりして、すぐに否定する。
「大変ですけれど、好きでやっていることですから、
ユウトが謝らないでください」

例えば、魔法使いについての話。
どうやら、この世界には魔法という物が存在しているらしく
、魔法使いが居るそうだった。
魔法使いは豊富な知識を持っているので、ユウトが帰るための方法の、
なにか手がかりになるかもしれないとマリアは言う。

そのような事を話しながら、食事をする。
俺にとっては、前の世界では味わえなかった楽しい時間であった。

そして、この世界にきてから1周間が経った。

 

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